補強成功か失敗かをデータで見てみる

2018/02/13 Writer:シュンスケ

「データは嘘をつかない」なんて言葉をよく耳にしますよね。そして、選手に大事なものの1つとして、試合感、つまり出場時間が上げられますよね。そこで、選手1人1人が2017年シーズンにどれだけ試合に出ていたのかを基準に、今シーズンの移籍に関するデータをまとめ、どのチームが一番良い補強が出来たのかを割り出してみました。

ちなみに筆者がヴァンフォーレ甲府サポのため、J2のデータのみとなります。

 

※これからデータを見ていく上での参考に、J2で全試合(42試合)フル出場した場合、その選手の出場時間は3780分となります。

※2/11時点でのデータです。

 

まず最初にまとめたデータは、各チームが放出した選手の2017年シーズンの合計出場時間(分)と、平均出場時間(分)です。

この画像は、移籍してしまった選手達の、2017シーズン平均出場時間が少ない順でソートしています。つまり、松本山雅FCは13人がチームを離れてしまいましたが、2017年シーズンを主力として戦った選手はほとんど移籍していないことになります。

逆に水戸ホーリーホックは、移籍してしまった選手の合計出場時間がもっとも多く、更には平均出場時間ももっとも多かったです。つまり、2017年シーズンを主力として戦った選手が、ほとんどチームを離れてしまったということになります。

ちなみにチームを離れた選手がもっとも多いのはアルビレックス新潟の16人で、合計出場時間も11294分とかなり多いですが、平均にすると1人あたり705分と少なめ。これは、山崎選手や小泉選手といった絶対的主力の放出が合計出場時間を増やしているものの、その他に移籍した選手はほとんどが試合に絡めなかった選手のため、平均出場時間を下げているのでしょう。

1つ1つのチームについてコメントしたい所ですが、長くなるので次のデータを見てみましょう。

 

続いてのデータは、各チームに残留した選手達の2017年シーズンの合計出場時間(分)と、平均出場時間(分)です。

この画像も、平均出場時間でソートしているのですが、一番上のFC岐阜は正直予想外でした。チームに残留した選手が京都サンガと並んで一番少ないにも関わらず、平均出場時間はもっとも多いです。つまりFC岐阜は多くの主力選手が残留し、2017年シーズンの戦い方をベースに戦えるということではないでしょうか。そして2番目の金沢も同じことが言えると思います。

一番下の栃木SCに関しては、2017年シーズンをJ3で戦っており、J3は全32試合のため必然的に平均出場時間は下がるので参考にはならないかと思います。また、大宮アルディージャ、アルビレックス新潟、ヴァンフォーレ甲府の3チームは、2017年シーズンをJ1(全34試合)で戦っているため、これまた必然的に平均出場時間は下がっています。

ただそんな中、水戸ホーリーホックが21番目。チームに残留した選手は16人と、少なくはないと思うのですが、その選手達はほとんどが2017年シーズンで試合に絡めなかった選手ということになるでしょうか。

 

最後のデータは、各チーム今シーズン加入する選手の2017年シーズンの出場時間(分)です。

こちらのデータは、どのカテゴリー(J1.J2.J3)から獲得したのかも分けてみました。

こちらは、カテゴリーを分けずに獲得した選手の2017年シーズンの平均出場時間が多い順にソートしました。

1番上はアルビレックス新潟。新加入選手が3人と、圧倒的に少ないながらも、平均出場時間は唯一2000分を越えています。その3名が、東京ヴェルディから獲得した高木善朗選手、大分トリニータから獲得した坂井大将選手、湘南ベルマーレ(2017年シーズンは栃木SCへレンタル)から獲得した広瀬健太選手。この3選手は2017年シーズンを各チームで主力として戦っていました。ただ、アルビレックス新潟は、京都サンガ、横浜FCと同様、J1チームからの獲得がありません。

そして一番低いのが愛媛FC。ですがやはり気になるのは21番目の水戸ホーリーホック。放出選手のデータ、残留した選手のデータともに低くなっています。活躍した選手は他のチームに取られ、他のチームからは主力級の選手を獲得出来ない。水戸ホーリーホックのサポーターのストーブリーグは毎年とても寒いものかと思います。ただそんな台所事情厳しい水戸ホーリーホックですが、毎年ルーキーを素晴らしい選手に育てているという印象も持ちます。若い選手に目をつけ育てて売る。水戸ホーリーホックのフロントさんは、自分達にあった最善の経営の仕方でうまくチームを回していて、とても尊敬します。

ちなみに、J1から獲得した選手がもっとも平均出場時間の多かったチームが、松本山雅FC。同じカテゴリーであるJ2からが、アビスパ福岡。そしてJ3からが、大分トリニータでした。

 

そしてこの3つのデータから、「チームポイント」を割り出してみました。

チームポイントとは、残留した選手の平均出場時間 + 獲得した選手の平均出場時間 - 放出した選手の平均出場時間 で計算したものです。

なんと、松本山雅FCが唯一3000を越えました。主力選手の残留、そして他のチームの主力選手を獲得と、このチームこそが補強成功と言っていいのではないでしょうか。

逆に唯一マイナスに行ってしまったのが水戸ホーリーホック。やはり主力が取られ、獲得した選手も試合経験の少ない選手ばかりとなると、決して補強成功とは言えないのではないでしょうか。

 

今回のデータはJリーグだけを見ているので、海外クラブから獲得した選手や、JFLより下のカテゴリーから獲得した選手、またはルーキーのデータは含まれていません。なのでこれが全て正しいということはないです。

冒頭で「データは嘘をつかない」なんて言いましたが、いい意味で裏切って欲しいと思います。だったらデータにまとめるなって話ですが、数字でみるとなんか分かりやすかったりするもので、まとめてみたかったんです(笑)

動画バージョンでは、各テーマの全てのソートが3秒ずつ表示されているので、気になる方はそちらもご覧下さい。

 

最後に今回まとめたデータは、以下のページを参考にさせて頂きました。

fouri-classe.com(http://www.fuoriclasse2.com/)

2018 冬 J2 移籍情報(http://www.siraida.com/league.php?sel=transfer&na=j2)

SOCCER FAN'S WORLD(http://soccer-iseki.com/soccer/j2.html)

Writer:シュンスケ

脊髄性筋萎縮症という難病と付き合いながら、地元での福祉講話活動、お笑い活動、ピアカウンセラー活動をしながら、Youtubeでチョビつキ〜ズとして動画投稿をしてます!【趣味】ゲーム/サッカー観戦/イラスト/動画編集/作詞。サッカーチームでは、ヴァンフォーレ甲府、ストークシティ、ラツィオが特に好きです!