週刊ストーブラジオ 第6回~スポーツBGMのスペシャリストSP~

 始まりました「週刊ストーブラジオ」。

 こんばんは、Jサポライター部管理人でヴァンフォーレ甲府サポーターのリセルです。

 この連載コラムは、例年以上に厳しい冷え込みが予想されるストーブリーグを、Jサポの皆さんが少しでも楽しく温かい気持ちで乗り越えられるよう、ラジオ風味でお届けしていくコラムです。シーズン中なら試合があるであろう週末、毎週日曜日にこの「Jサポライター部」のサイト上に掲載しています。

 ストーブリーグが終わってどのチームも始動していますが、リーグ戦開幕の日までお送りしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

 

 さて、一週お休みをいただきまして今週からまた再始動です。

 今回はまたもやスペシャル編。もはやスペシャル編の方がメインになっていて、通常版を2回しかやっていないのですが、遠慮なくいっちゃいますよ。

 「スポーツBGMのスペシャリストSP」と題しまして、タイトル通りスポーツBGMに造詣の深いくわめさんをゲストにお迎えしました。くわめさんは甲府サポーターであり、バスケやアメフト、ラグビーなど他の競技もどんとこいで、サッカーやフットサル、バスケの審判資格まで持っているスペシャルな方です。スポーツBGM全般にもとても詳しく、その知識量は圧巻です。

 私も一昨年くらいから甲府のホームスタジアムである山梨中銀スタジアムで流れるBGMに興味を持ち始めたのですが、くわめさんには何十年かかっても追いつける気がしません。今回はそんなくわめさんにスポーツBGMについてたっぷり伺いたいと思います。

 

リセル「それではくわめさん、よろしくお願いします!」

 

くわめさん「よろしくお願いしまぁーす!」

 

 

◆ヴァンフォーレ甲府のスタジアムBGMについて

 

リセル「まず山梨中銀スタジアムで流れているBGMについてお聞きします。まず、こちら。2019シーズンのBGMですが、2019シーズンの選曲にどのような印象を持たれましたか?」」

 

くわめさん「比較的『定番』を揃えているなーという印象を持ってます。」

 

リセル「例えば『Go West』は他のスタジアムでも聞いたことがありますし、甲府の荒木翔選手のチャントにもなっていますよね。特に定番だと思った曲はどの曲でしょうか?」

 

くわめさん「例えばDarudeの『Sandstorm』は、格闘技でいうとヴァンダレイ・シウバ選手、プロ野球では元阪神・広島の金本知憲さんや元巨人やメジャーリーグでも活躍された上原浩治さんが登場曲として使っていますね。15年前くらいですか、千葉ロッテのスタメン発表BGMとしても使われてました。あともう一曲挙げるとすれば、オフスプリングの『The Kids Aren't Alight』ですね。確か浦和レッズさんがアップの時に流していたかと思いますが、この曲もよく聞きますね。もう一曲挙げるとするなば『Eye of the Tiger』。小瀬ではリミックスバージョンを使ってますが、オリジナルは映画ロッキーで使われていることもあり、格闘技の選手で入場曲として使う方がよくいらっしゃいますね。」

 

リセル「沢山挙げていただき、ありがとうございます!『Sandstorm』や

『Eye of the Tiger』はサッカーだけでなく他競技でも定番曲なのですね。では2020シーズンのBGMについてはどのような印象を持ちましたか?」

 

くわめさん「まず最初に『おっ、これ使ってきたか!』と思ったのがスタメン発表の曲です。サッカーですと浦和レッズやジュビロ磐田、野球のソフトバンクホークス、ジャパンラグビートップリーグなどでつかわれている『Two Steps From Hell』というアメリカを拠点に活動するクリエイターチームの曲を使いました。イントロの部分はソフトバンクホークスの2016年シーズンスタメン発表時に使われています。私がこの『Two Steps from Hell』を知ったきっかけの曲でもあります。その他にも、エヴァの曲を使ったり、BGMは洋楽かインストが多い中でGReeeeNの『勝ちドキ』をつかうなど、昨年の定番曲を残しつつ、新しい応援様式を意識した選曲をしている印象です。」

 

リセル「私はスタメン発表BGMで初めて『Two Steps From Hell』を知ったのですが、ものすごくカッコいいですよね!イントロの『For the Win』も、本編の『Norwegian Pirate』も士気を上げてくれる感じがしてすごく良いです。GReeeeNの『勝ちドキ』も小瀬BGMとしては珍しい邦楽で、テンションが上がりますね。」

 

 

◆圧巻の知識量

 

リセル「それにしてもくわめさんの知識量はものすごいですね。くわめさんは色々なスポーツの試合を観戦されていて、審判の資格もお持ちですが、スポーツ観戦時はいつも意識してBGMを聴いているのですか?」

 

くわめさん「スポーツ観戦だけではなく、色々な場面で流れる曲を気にしています。学生時代はラジオディレクターを志していた時期もあり、洋楽邦楽インスト問わず、幅広く聞いています。耳にした曲でおっ!と思ったら検索してはレンタルしたりしながらライブラリーを作っていました。今ではサブスクの『Spotify』で色々な曲のプレイリストを作って楽しんでます。サッカーだけではなく、フットサル、バスケ、ラグビー、アメフトも見るので、そこで流れる曲は割と気にしています。最近のお気に入りはアメリカNFL中継のテーマや、一昨年のラグビーワールドカップの選手入場曲ですね。」

 

リセル「常に音楽のアンテナを張り巡らせているのですね。スポーツ音楽の特徴や魅力とは何ですか?」

 

くわめさん「そうですね、やはり聞くと気持ちが高ぶるところですかね。入場曲はほんとに『いざ出陣!』って感じがしますし、アメリカのスポーツ中継はショーアップされてて自然と吸い込まれていきますね。」

 

リセル「スタジアムで気分を上げるには音楽も重要な要素なのですね。くわめさんは普段の生活の中でも音楽を聴いているのですか?」

 

くわめさん「はい。通勤時、ランチの時、お風呂のときも聞いてます。プレイリストを使いつつ、ランダムに流してます。」

 

リセル「すごい、まさに音楽漬けですね。ランダムに聴いているとのことですが、特に好んでよく聴く曲はありますか?」

 

くわめさん「特定のアーティストばかり好き好んで聞くことは無いですが、BGMとして使い勝手の良い洋楽や、インストをよく聞いてます。」

 

リセル「たしかに洋楽やインストはBGMとしてサラッと聴けますね。スポーツBGMはどのようなシーンでよく聴きますか?」

 

くわめさん「スポーツ音楽はやはり気持ちを上げたい時、例えば朝の通勤時などですね。」

 

リセル「なるほど。私も通勤時によく小瀬BGMを聴いていて、テンションを上げて試合に臨む選手達と、これから仕事に向かう自分を何となくリンクさせてしまいます。他競技でも良いので、イチオシのスポーツ音楽プレイリストがあれば教えてください。」

 

くわめさん「アメリカのスポーツ中継テーマ曲ですかね。アメリカの場合、各放送局(CBS,Fox,ESPNなど...)ごとに共通のスポーツ中継テーマ曲があるので、特にアメリカがベースになっている野球やアメフト等がお好きな方はオススメですね!」

 

リセル「日本だと競技によってテーマ曲が違ったり、もしくは無かったりとバラつきがありますが、アメリカは放送局ごとに統一されているんですね、知りませんでした……。各国のテーマ曲、または各競技のテーマ曲に特徴や違いはありますか?」

 

くわめさん「昔は日本も局ごと競技問わず同じ曲を使ってましたね。NHKは高校野球でまだ使ってます。民放各局は毎年競技ごとにバラバラしてしまって、個人的にはつまらくなってしまった印象を持ってます。アメリカは、オープニングとしてもCM前でもオールマイティに使えるような曲に仕上がってて『局のシンボル』になっている印象を持っています。」

 

リセル「NHKのスポーツテーマ曲というとこの曲ですね。各国のテーマ曲の曲調の違いなどはありますか?」

 

わめさん「んー。そうですねぇ。。。。日本は競馬のファンファーレみたいな感じなのですが、アメリカはスターウォーズみたいな...こんな感じですかね。」

 

リセル「映画音楽のようなドラマティックな感じといいますか、とにかく日本とはだいぶ違いますね。くわめさんが『アメリカのスポーツ中継はショーアップされている』とおっしゃっていましたが、音楽を聴いて納得しました。日本と海外のスポーツテーマ曲でそれぞれお気に入りの一曲はありますか?」

 

わめさん「そうですね、Jスポーツの学生ラグビー中継の時に流れる曲なのですが、田中美里(たなかみり)さんの『Go Forward』ですかね。この季節が来たなーって感じます。海外ですとそうですね、アメリカの『NFLネットワーク』というアメフトNFLの専門チャンネルが中継するときのテーマ曲ですね。体が勝手に左右に揺れてしまうんですよねこれ。」

 

リセル「『Go Forward』は歌詞がはっきり歌われていて、熱いメッセージがすごくよく伝わる一曲ですね。諦めず何度でも立ち向かうラガーマンの姿が目に浮かぶようです。『NFLネットワーク』のテーマ曲はたしかに体が左右に揺れますね……!これから試合が始まる!という緊張感や勇ましさが感じられますよね。こうして何曲か聴いてみると、日本とアメリカではかなり曲調が違いますね。アメリカではスポーツのエンタメ化が日本よりかなり進んでいる感じがします。」

 

くわめさん「そうですね。ちょうど2月8日(日本時間)にアメリカNFLの優勝決定戦・スーパーボウルがありますけど、CMのお値段が30秒1本で5億円くらいらしいですからね。エンタメ市場の規模が違います。」

 

リセル「ご、5億円……まさに桁違いですね……。日本でも今後スポーツのエンタメ化は進んでいくのでしょうか?」

 

くわめさん「ポテンシャルはあると思いますよ。サッカーでは川崎フロンターレさんとか、バスケでは千葉ジェッツさんとか試合もさることながら、楽しめるあれこれが用意されてきていますね。」

 

リセル「川崎フロンターレのエンタメ性はすごいですよね。面白いと思ったものはとにかく採用するノリの良さと言いますか、傍から見ていても面白いです。千葉ジェッツも試合以外でも楽しめるコンテンツが色々あるんですね。」

 

 

◆今シーズンのBGM

 

リセル「今シーズン、甲府のBGMとして使ってほしい曲はありますか?」

 

くわめさん「選手入場直前に、欅坂46の『Overture』。欅坂といいつつインストです。恐らく欅坂のイベントでもそう言う使い方をしているかもしれませんが、手拍子しやすいですし、最後ドーンって終わるのでいいかなと。あとは西部警察。1でも2でもいいのですが、アップで出てくる時に使って欲しいなと。凄い私の趣味ですが(笑)」

 

リセル「『Overtune』は曲中にも手拍子とコーラスが入っていて、参加しやすい感じですね。アップの時に『西部警察』が流れたら勇ましさとエンタメ感がすごくアップしそうです……!今年のBGMもどんな曲が新たに加わるのか楽しみですね!」

 

 

◆今週のナンバー

 

リセル「ここまでたくさんの曲を紹介していただきましたが、最後にくわめさんが選んだ特にイチオシの一曲を紹介してください。」

 

くわめさん「はい。冒頭にも少し触れました、2020シーズン小瀬で、スタメン発表時の導入部分で使われていた、Two Steps From Hellの曲・『For the Win』をオススメします。気持ちを盛り上げるプレイリストにも入れていて、是非皆さんにも聞いていただきたい曲です!」

 

リセル「おおー!今シーズン開幕に向けて気持ちが盛り上がりますね!くわめさん、ありがとうございました!」

 

くわめさん「ありがとうございました!」

 

◆◆◆

 

 それでは今週はこの辺りで失礼します。また来週お会いしましょう。リセルでした。

Writer:リセル

ヴァンフォーレ甲府とミサンガ作りと文章を書くことが好きな自由人。「Jサポライター部」、Jリーグのハンドメイド作品が集まるサイト「Jサポハンドメイド部」、両サイトの管理人をやっています。まだまだJサポ歴が浅いので、Jリーグのことをもっと知りたいです。