2018Jリーグ開幕!一番やさしいサポーター入門書

2018/02/22 Writer:リセル

2018年のJリーグが開幕します。2月23日(金)の試合を皮切りに、順次試合が行われていきます。

「サッカー観戦にちょっとだけ興味がある……」という人は今シーズンからサポーターになってみませんか。

とはいっても、いきなりスタジアム観戦は敷居が高いという人もいるでしょう。

これはそんな人のための一番やさしいサポーター入門書です。

 

◆そもそもサポーターとは?

特定のクラブ(チーム)を応援する人のこと、くらいの認識で良いです。

私自身よく間違われたのですが、「試合観戦のための年間チケットを購入した人がサポーター」、「試合中歌い跳ねている人がサポーター」という認識の人がいます。これは間違いではないのですが、年間チケットを買っていなくても、試合中歌い跳ねていなくても、そのクラブを応援している人は誰でもサポーターです。

案外、簡単にサポーターになれるんです。

 

◆どのクラブを応援するか?

結論から言うと「どのクラブでもOK」です。

地元クラブを応援しなければならない、という暗黙のルールはありませんし、実際地元クラブとは別のクラブを応援しているサポーターは大勢います。イケメン選手目当てでも、勝ち試合が多い強豪クラブでも、取っかかりは何でも良いので、とにかく自分がグッときたクラブを応援しましょう。後で応援するクラブを変えても構いません。

ただ、「どのクラブがどうなのかも全然分からない! 選手も誰一人分からない!」という超初心者さんは、とりあえず地元クラブを応援してみることをオススメします。地元のテレビ局も積極的に地元クラブを取りあげてくれますし、ホームゲームにも行きやすいというメリットもあります。何より、地元のクラブというだけで不思議と愛着が湧いてくるのです。

応援するクラブが決まれば、試合観戦が10倍楽しくなります。「どっちのクラブが勝ってもいい」という状態より、どちらか一方を応援した方が、ゴールした時の興奮や勝利の喜びが、誇張ではなく10倍になるのです。

 

◆テレビ中継で何となく雰囲気を味わおう

応援するクラブが決まった人、まだ全然決まらない人も開幕戦のテレビ中継を見てみましょう。

Jリーグを楽しむにはスタジアム観戦が一番ですが、この段階ではいきなりのスタジアム観戦をゴリ押しはしません。とりあえず開幕戦のテレビ中継で雰囲気を味わいましょう。DAZN(ダゾーン)では開幕戦のみならず全試合中継しますし、試合終了後でも映像を見ることが出来ます。NHKでも中継があります。

中継では試合全体の様子はもちろん、試合中の選手個人がアップで映し出され実況と解説も付くので、選手の名前が覚えやすく気になる選手も見つけやすいです。

また、ゴール後や勝利した時はスタジアムの歓喜の様子も少しですが伝わります。スタジアムでの興奮はテレビではまるごと味わうことはできませんが、それでもスタジアムの雰囲気を知ることができます。

私も地元クラブの試合中継を見て、気になる選手を直接見たくなり、また歓喜と興奮を直接味わいたくなってスタジアムに足を運ぶようになりました。

 

◆「敷居が高い」は勘違い?

私が以前、サッカーをまったく知らない友人をサッカー観戦に誘った際、友人からこう言われました。

「試合中ずっと歌ったり跳ねたりしてるんでしょ? 敷居高すぎ」

確かにホーム席、通称「ゴール裏」の席種にいるサポーターは、試合中歌い跳ねている人が大半です。声で選手を後押しし、選手達はそれを自分の力に変えます。そのため、テレビ中継ではゴール裏のサポーターをよく映します。それは全然悪いことではないのですが、サッカーを知らない人にとっては「スタジアムに行ったら全員歌い跳ねるのか」という誤解を生んでしまいます。

スタジアム観戦でも座って観ている人は大勢います。スタジアムの席種では「メイン」、「バック」と呼ばれるところにいる人々です。

スタジアム観戦がしたくて、でも歌い跳ねる気力や体力や勇気が無い、という人は、まずはメインやバックと表記されている席種のチケットを買いましょう。初心者さんは出来れば応援しているクラブのホームゲームに行った方が良いです。アウェーゲームだと、自分が応援しているクラブのサポーター席がゴール裏しか無いところもあります。

ゴール裏で歌い跳ねる応援は疲れますがすごく楽しいです。ただ、まずは座って観戦してスタジアムの雰囲気に慣れてからでも遅くはありません。

 

◆スタジアムに行ってみたくなったら

「試合の中継を見て、何となくスタジアムに行きたくなってきた……!」

そんな人はチケットを買って、スタジアムに行ってみましょう。とはいえ、持ち物や服装など何をどう準備すればいいか分からないですよね。この項目では必要な持ち物や服装を紹介します。

まず、スタジアムは屋外施設なので寒さ対策、暑さ対策は万全にしてください。寒い日ならとにかく厚着、帽子を被るだけでも違います。暑い日は水分・塩分補給は必須です。また、観客席全体に屋根があるスタジアムは限られているので、日焼け対策も必要になってきます。スタジアムによって違いますが、スタジアム開門前は寒空の下もしくは炎天下で並んで待つこともあるため、対策は本当に重要です。

ユニフォームを着なければならない、ということはありません。私服でOKです。ただ、観戦する試合の対戦相手クラブのクラブカラーは事前に知っておく必要があります。相手クラブの色の服を着ていっても観戦できますが、周りの視線を感じることもあるかもしれません。応援しているクラブカラーに合わせたファッションコーディネートも楽しみの一つです。

 

◆スタジアムに行こう!

「実際にスタジアムに行くと決めた! でも行き方も行くべき時間も分からない……」

そんな時はその試合のホームクラブの公式ホームページを見ましょう。スタジアムへの行き方が載っています。試合日の数日前にはオススメのスタジアムグルメや場内イベント、シャトルバスの運行時刻など、試合の詳細が掲載されます。よーく読んでみましょう。

時間には余裕を持って行くことをオススメします。試合開始時刻ギリギリに行くと駐車場や座る席が無い、ということも多々あります。スタジアムやその日の天気によって差はありますが、2017シーズン観客動員J1最少のヴァンフォーレ甲府の試合でさえ、試合開始30分前にはメイン席のホーム寄り(甲府サポーターが座る側)の席はほぼ埋まります。観客動員の多いクラブの試合なら開門前にはスタジアムにいた方が良いでしょう。

「そんなに早く行って、試合開始まで暇でしょ?」とよく言われるのですが、マスコットショーを見たりスタジアムグルメを味わったりしているうちにあっという間に時間が過ぎます。嘘だと思われるのですが、これは本当です。

 

◆スタジアムでのお楽しみ

「食べるのが好き!」という人はスタジアムグルメを食べまくりましょう。ご当地グルメやB級グルメがたくさんありますし、クラブによっては選手がプロデュースした、その日限定のグルメもあります。

「せっかく観戦に来たんだし、みんなとちょっとした一体感を味わいたい」という人はクラブのオフィシャルグッズ売り場でグッズを買いましょう。オススメはタオルマフラーです。どのクラブでもどの席種でもタオルマフラーを選手入場時などに使うことが多いですし、寒さ・暑さ対策にもなるので一つは持っておきたいアイテムです。首にかけるだけで存在感があるので、ユニフォームを着なくてもサポーターアピールが出来ますよ。

「マスコットキャラクターが気になる……! でも子ども限定なのかな?」という人、子どもだけでなく大人も魅了されているので安心してください。スタジアム内でマスコットショーを楽しむのも良いですし、スタジアムの外でも会えることもあり、その時は一緒に写真を撮ってくれます。どのマスコットも本当に優しいので、ぜひマスコットとの触れ合いを楽しんでください。

 

◆サッカーの楽しみ方

いよいよ試合開始です。ボールがゴールに入ったら1点、というごく単純なスポーツですが、そこにこぎつけるまでの攻防は激しくほぼノンストップです。選手の名前、細かいルール、戦術、フォーメーション、テクニック……。最初のうちは分からなくて当たり前です。私は今でもよく分かっていません。

それでもサッカーは楽しいスポーツです。応援しているチームに点が入った時や勝った時の喜び、それを周りの見知らぬ人ともハイタッチして共有できる楽しさ。この興奮は日常生活では味わえません。

もし結果的に負けたとしても、試合自体が一方的で苦痛だったとしても、その日一日が全て苦痛だったということは無いはずです。試合開始前に美味しいものを食べたり、マスコットとふれ合ったりと、自分なりの試合以外での楽しみ方を見つけておくと、敗戦の傷はそれほど深くならずに済みます。

私が友人を誘って一緒に観戦した試合は0-4でボコボコに負けたのですが、友人は「試合は残念だったけど、会場で食べた厚切りベーコンが美味しかった! あとイケメン選手を見られて楽しかった!」と言っていました。熱心なサポーターになり、優勝、残留、昇格が懸かったシーズン終盤の試合ではそうはいかないかもしれませんが、シーズン序盤なら深刻な雰囲気にはならないので、初心者さんは気軽に観戦を楽しんでください。

 

◆最後に

「ユニフォームを着て、年間チケットを買って、ルールや選手や戦術を熟知して、試合中歌い跳ねる、それがサポーター」。そんなイメージを打ち壊すため、そしてJリーグの面白さがほんの少しでも伝わったらいいなという思いでこの記事を書きました。

Jリーグの楽しみ方は本当に人それぞれです。日常生活と同じ最低限のマナーさえ守れば、「こうでなくてはならない!」というものは存在しません。この記事をきっかけとして、ぜひ自分なりのJリーグの楽しみ方を見つけてみてください。

Writer:リセル

ヴァンフォーレ甲府とミサンガ作りと文章を書くことが好きな自由人。「Jサポライター部」のサイト管理担当、Jリーグのハンドメイド作品が集まるサイト「Jサポハンドメイド部」の管理人をやっています。まだまだJサポ歴が浅いので、Jリーグのことをもっと知りたいです。