週刊ストーブラジオ 第2回~J2サポの年越しSP~

2020/12/27 Writer:リセル

 始まりました「週刊ストーブラジオ」。

  こんばんは、Jサポライター部管理人でヴァンフォーレ甲府サポーターのリセルです。

 この連載コラムは、例年以上に厳しい冷え込みが予想されるストーブリーグを、Jサポの皆さんが少しでも楽しく温かい気持ちで乗り越えられるよう、ラジオ風味でお届けしていくコラムです。シーズン中なら試合があるであろう週末、毎週日曜日にこの「Jサポライター部」のサイト上に掲載しています。

 

 今回は第2回なのですが、いきなりスペシャル編でお送りします。題して「J2サポの年越しSP」!

 甲府にも厳しい寒波とともに悲しいお知らせが来ました。3人の選手の契約満了が発表されたんですね。契約満了のお知らせはいつになっても慣れることがありません。別れはいつだって寂しいものです。

 今年は例年以上に寂しい思いをすることが増えそうです。そこで、同じくJ2クラブ・愛媛FCのサポーター、R’さんをゲストにお迎えして、前代未聞の2020シーズンと厳しい今オフ、来シーズンの展望を語り合っていきたいと思います。

 R’さんはこのサイト「Jサポライター部」に所属するJサポライターさんです。実は第1回の宣伝ツイートをした際、R’さんの方から引用ツイートで「ゲスト呼ぶのならぜひ!」と言ってくださったので、私はもう「ぜひお願いします!」と即オファーしました。R’さんもすぐに応じてくださったので、本当にありがたかったです。

 

リセル「ではR’さん、よろしくお願いします!」

 

R’さん「よろしくお願いします。」

 

 

◆今シーズンを振り返って

 

リセル「まず今年一年の愛媛FCを振り返ってください。」

 

R’さん「今年はホント降格制度がなかったので助かったって感じですかね?結果がなかなか伴わない中、選手は一生懸命戦っていたとは思いますが……。」

 

リセル「再開初戦ですが、結果的にJ2優勝を果たした徳島相手に3点差をひっくり返して勝ったり、アウェイ大宮戦も3点ビハインドを追いついたりと粘りも見せてくれましたよね。ただなかなか勝てない試合も多く、甲府もそうですが最終戦までの9連戦もありました。選手も相当大変だったと思いますし、サポーターとしても辛かったのではないでしょうか?」

 

R’さん「例えば観戦した中ではアウェイ琉球戦とかの試合後に何も出来なかったのは辛かったことになるんでしょうけど、そこまで辛いなぁ〜とは思ってないですね。歯痒いって言葉の方がしっくりくると思います。」

 

リセル「歯痒い、確かにそうですね。今年はコロナ禍で声援が送れず、選手との交流もなかったシーズンでしたから『何もできない歯痒さ』は私も感じました。

R’さんが観戦した試合で、サポーターの声援の大切さを感じた場面はありましたか?」

 

R’さん「先程お話にも出ていたアウェイ大宮戦、後半の5分間くらいの時間で3点取って追いつきましたが、あの時に声出せていたらもしかしたら……とは思いましたね。」

 

リセル「本来声が出せていたのなら、応援もかなり熱が入る展開でしたよね。確かにそういう展開の中で声が出せないのは歯痒いですね……。」

 

R’さん「負けてる展開よりも追い上げてる展開の時に声が出せない方がホント歯痒いなと今回知りましたね。」

 

 

◆今オフの現状

 

リセル「現時点で愛媛FCの選手の去就はどんな感じですか?ざっとで良いので教えてください。」

 

R’さん「西岡大輝選手は引退、有田光希、竹嶋裕二、清川流石、シシーニョの各選手が契約満了。川井健太監督と児玉雄一強化部長も退任ですね。」

 

リセル「有田選手はチーム内のトップスコアラーですよね。結果を出していても契約満了になるんですね……。甲府としても『出場機会が多い選手でも契約満了になる可能性がある』と報道されていましたが、どのクラブも厳しいオフシーズンになっていますよね。」

 

R’さん「丹羽詩温選手が台頭してきましたし、今年悔しい思いをした藤本佳希選手もいますし、そこらへんの活躍を期待しているんでしょうけどなかなか割り切れないですよね。他チームでもえっ?あの選手が?って選手多いですし、あっ金園選手のコメントには笑ってしまいました(笑)」

 

リセル「本当にそうですね。30代のみならず、これからの期待値も高い若手選手まで契約満了というケースもありますし、おっしゃる通り『えっ?』となることが今年は特に多いですよね。私も西岡選手の巻物を使った引退挨拶に笑いました(笑)悲しい引退・退団の中であっても、少しでも笑いを与えてくれることがサポとしては救いになりますね。」

 

R’さん「まぁ、あれは西岡大輝選手のキャラクターのなせる業ですよね。個人的には昔、マリノスを退団した時の松田直樹選手のコメントには刺さるものがありましたね。」

 

リセル「『マジでサッカー好きなんすよ!』っていうあのコメントはぐっと来ますよね……!人柄が出る退団コメントは心を掴まれると同時に、サポーターとしては何とも切ない気持ちになります。新加入のお知らせはありましたか?」

 

R’さん「現時点ではありませんね……(汗)J2のお世辞にも予算があるチームではないので諸々決まるのはちょっと先かなぁ……と思っています。長沼洋一、川村拓夢、森谷賢太郎の各レンタル移籍組の動向は気になりますが……。(※12月25日時点)」

 

リセル「甲府も同じです。今日やっと一人、契約更新が発表されただけで、レンタル組の動向もまだ分かりません。J1は移籍発表がかなり活発なので、上のカテゴリーやビッグクラブから色々決まっていくのでしょうね。何も決まらない期間が長いのはモヤモヤしますよね。」

 

R’さん「24日、25日とトライアウト開催していましたからその後からなんだろうなとも思ってます。なかなか魅力的な選手はいるんですけど、他所に行ってしまうんだろうなぁ〜とも。」

 

リセル「何だか弱気になってしまいますよね……。なかなか強気にはなれないのが地方クラブの性かもしれません。R’さんが個人的に狙っている選手はいますか?ちなみに私が狙っていたのは琉球の小泉佳穂選手ですが、先日浦和への移籍が発表になりました。あれだけ活躍すればJ1クラブが放っておくはずがないとは思いましたが……。」

 

R’さん「個人的には元徳島の島屋八徳選手、元福岡の鈴木惇選手辺りですかね?

まぁ、欲を言うと小野伸二選手なんですけど(笑)小泉選手は愛媛戦で見ていていやらしい選手だなと思って見てましたよ。ロドリゲス監督は的確な補強を着々と進めてるなって思いますね。」

 

リセル「おおー、皆さんベテラン!今年はベテランが切られる傾向にありますが、ゲーム内容やチーム全体を引き締めるベテランもやはり必要ですよね。小野伸二選手も琉球退団ということですが、まだまだ出来ますよね。小泉選手は甲府戦で途中出場してきて、ものすごく心臓に悪かったです(笑)そのくらい積極的で巧い選手でした。」

 

R’さん「山瀬功治選手はいるんですけど、もう一人くらいはベテラン必要かなぁ?って個人的な思いなんですけどね。小野伸二選手はただ単に好きってだけなんですけどね(笑)」

 

リセル「どれほどチームをまとめられるベテランであろうと、一人ではちょっとキツいですよね。ベテランを支えるベテランも必要だと、甲府サポとしてもそう思います。甲府だと山本英臣選手が40歳の大ベテランで皆から慕われる選手ですが、山本選手を支え、ゆくゆくは後を継ぐ人も必要かな、と。『あの選手が来てくれたら良いなあ』と妄想するのもストーブリーグの醍醐味ですね。」

 

R’さん「まぁ、すぐに現実に戻されるんですけどね(笑)山本選手、良い選手ですよね。甲府は大木武監督時代の細かいパス繋ぐサッカー好きでしたね。甲府で印象に残ってる年ってありますか?」

 

リセル「2017年ですね。結果的に降格した年なんですが、ドラマチックで印象深い試合が多かったです。5月下旬から続いた無得点時間を試合終了間際に止めて勝利した8月上旬のホームガンバ戦、エースのドゥドゥ選手が90分に決勝弾を入れたアウェイ柏戦、残留争いがもつれて勝つしかない状況で退場者が出て、ラストプレーでリンス選手が決めて勝った最終戦。特に最終戦はゴールで泣いて、直後に清水の勝利が伝えられ降格が決まってまた泣きました。R’さんは愛媛でどのシーズンが印象に残りましたか?」

 

R’さん「同じく17年ですかね。間瀬秀一監督の愛媛での評価ってそんなに高くないんですけど、個人的には前半ダメダメでもハーフタイムとかで修正して後半に見違えるサッカーするのが好きだったんですけどね。アウェイ名古屋戦なんか4点ビハインドを後半の短い時間で追いついたって試合はその最たる例だと思います。結果7-4で負けちゃうんですけど……。」

 

リセル「名古屋戦の結果だけ見ましたが『すごい試合だ……』と驚いた記憶があります。後半に修正して追い上げを見せる展開は燃えますし、応援のしがいがありますよね。今年甲府は先制された後の逆転勝ちが1試合もなかったので、アドレナリンが出るような熱い展開の試合は少し羨ましくもあります。最近だとJ3ですけど鹿児島vsガンバU23の試合、あれは凄かったです。逆にスコアレスドローだった岡山vs甲府戦も、両キーパーがビッグセーブを連発していて、それはそれで面白かったです。」

 

R’さん「愛媛に関しては、徳島戦で3点ひっくり返したと思ったら、金沢戦で3点ひっくり返されたり、大宮戦では3点追いついたりとなかなか出入りの激しい試合が印象に残ってますね。他のチームだとやはり川崎フロンターレ、ブラウブリッツ秋田の快進撃が印象的です。スコアレスドローの試合でも魅力的な試合はあるんですけど、それがなかなか現地観戦やライブでDAZNなんかで見ていないとわからないですよね。ちなみにFC琉球は今季スコアレスドローがなかったとか。」

 

リセル「やはり点が沢山入る試合や劇的展開は楽しいですよね。負けた場合のダメージは計り知れませんが……。川崎も秋田もとてつもない快進撃でしたね。2位以下を寄せ付けない強さはまさに圧巻です。たしかにライブ観戦でないとスコアレスドローの面白さはわからないですよね……。キーパーのビッグセーブよりどうしても得点の方を魅力的に感じてしまうからでしょうか。琉球はハマると得点力爆発で、勝つ時はほぼ複数点差で勝ちますよね。甲府も今季よくPKの1失点で済んだな、と思いました。今季R’さんはどの試合が印象に残りましたか?」

 

R’さん「観戦した中ではアウェイ町田戦ですかね。確か制限が緩和されてアウェイ席が出来て初めて行った試合でした。自分の推してるチームのユニ着て、仲間に会えて、手拍子だけど後押し出来たのはとても嬉しかったですね。試合も勝ちましたし。」

 

リセル「試合観戦の制限が緩和されてスタジアムで観戦できる幸せ、仲間と一緒に応援できる幸せは、今までは当たり前だったんですけど今年はやはり格別ですよね。」

 

R’さん「今年はホント現地で観戦できただけで幸せというか、ありがたいというか……。チーム、協会などの関係各所の方々に改めて感謝の言葉を贈りたいと思います。」

 

 

◆来シーズンへの期待

 

リセル「R’さんはどんな来シーズンにしていきたいですか?愛媛FCの展望でも良いですし、R’ さん個人のサポーターとしての目標や希望でも良いのでお聞かせください。」

 

R’さん「まずは来季も無事に開幕を迎えて、全チーム最後まで完走出来ればいいなと思ってます。僕らはどんな規制の中でもそれを守ってサポートするだけですから。愛媛FCに望むこととしては、とにかくJ2に残れる努力を。今季も降格圏内でしたし、来季4チーム降格なのでなんとか残ってもらいたいですね。最後に笑えればいいですかね。」

 

リセル「なるほど。お互い最後に『良いシーズンだったね』と思えるシーズンにしていきたいですね。」

 

 

◆今週のナンバー

 

リセル「では最後にR’さんが選んだ一曲を紹介してください。」

 

R’さん「悩んだんですけど、LACCO  TOWER (ラッコタワー)の『火花』をお願いします。この曲はザスパクサツ群馬の17年の公式応援ソングなのですが、今年の愛媛の試合で行った時に試合前のアップを始める選手入場時に流れていて、カッコいいなと思った曲です。これ以降もずっと彼らは公式応援ソングを提供し続けています。彼らのコメントもとても熱いものなので少しでも興味を持った方はぜひ読んでもらいたいです。」

 

リセル「R’さん、ありがとうございました!来シーズンも応援頑張りましょう!」

 

R’さん「ありがとうございました。来季は小瀬でお会いできるのを楽しみにしてます。」

 

◆◆◆

 

 それでは今週はこの辺りで失礼します。また来週お会いしましょう。リセルでした。

Writer:リセル

ヴァンフォーレ甲府とミサンガ作りと文章を書くことが好きな自由人。「Jサポライター部」、Jリーグのハンドメイド作品が集まるサイト「Jサポハンドメイド部」、両サイトの管理人をやっています。まだまだJサポ歴が浅いので、Jリーグのことをもっと知りたいです。