初めてのアウェイ浦和戦レポ

2018/06/29 Writer:リセル

私は一度もアウェイ浦和戦に行ったことが無かった。

これまでに何回も行く機会はあったが、ヴァンフォーレ甲府のホームゲームでも味わった浦和サポの圧倒的な応援が、浦和のホームでは何十倍にもなってスタジアムに響きわたるのか、と思うと何だか怖かったのだ。

しかし、瓢箪(ひょうたん)から駒とでも言うのだろうか。ルヴァンカップで甲府はグループステージを通過し、浦和レッズとプレーオフステージを戦うことになった。

「……アウェイ浦和戦に行ってみよう」

そう言って私は決めた。その時の甲府は調子が良かった、ということもあったが、サポーターになってしばらく経ち、ビッグクラブの圧倒的な応援にもだんだん慣れて、Jリーグ屈指のビッグクラブの圧はどのくらいのものなのか純粋に興味が湧いてきたのだ。

そこで今回は初めてのアウェイ浦和戦をレポしていく。

◆スタジアム到着

埼玉スタジアム2002に到着して第一声。

「……でかい」

とにかくでかい。山梨中銀スタジアムとはスケールが全然違う。山梨県民と埼玉県民とはスペースの取り方の感覚が違うのではないかと思うほど、スタジアムの周辺さえも広い。

この時点でビッグクラブたるゆえんを見せつけられた気がした。

◆スタジアムに近付いてみた

ビジター席の入り口だが、浦和レッズのエンブレムが見えてちょっとした威圧感を感じる。

撮影した地点より手前には芝生公園や木陰があって、子どもは芝生広場で元気に遊び、大人は木陰で休んでいた。

右手奥にはスタジアムグルメの店舗が軒を連ねていた。浦和ユニの背面下部スポンサー、ケンタッキーフライドチキンの店もあった。

◆入場

「広い……」

広さに関しては、もはや語彙力が無さすぎてしんどい。

いたる所が赤くて更に威圧感。大型ビジョンは両ゴール裏に一つずつある。

午後4時キックオフの試合だったので、ビジターのゴール裏の右側はすでに日陰になっていた。屋根と観客席の間から時折吹く風が気持ちいい。

 

こんな幕を見つけた。遊び心があって私は結構好き。

 

キックオフが近付くにつれスタジアムが赤く染まっていく……。

◆選手紹介

甲府の選手紹介が始まった直後、浦和のゴール裏から大ブーイングが鳴り響く。前の試合で2-0で甲府が勝ったからなのか、もともとアウェイチームに対してはそうするのかは分からないが、初めて聞く埼スタでの大ブーイング。何かこう、「アウェイ浦和戦に来たぞ!」という実感が改めて湧いた瞬間だった。

甲府の選手紹介が一通り終わり、今度は浦和の選手紹介。

私は各クラブの選手紹介映像を見るのが好きだ。各クラブ、毎年趣向を凝らしており見ていて楽しい。

でも、浦和の選手紹介は毎年シンプルだ。甲府は今年から選手の静止画を廃止して全て動画にした(イントロは除く)が、浦和は今年も一部静止画を使用している。

しかし……めちゃくちゃカッコいい。ビッグクラブの風格が漂っている。動画だの静止画だの言っている自分がちょっと恥ずかしくなってしまった。

 

二階席と一階席の間にもビジョンがあり、浦和の選手紹介が終わるとメンバー一覧がこのように表示される。何これすごい……。

 

◆試合開始

私は(写真を撮るのを忘れるくらい)甲府のチャントを歌うのに必死だったが、浦和の声量はやはり大きい。浦和サポのフォロワーさんが「ぜひ聞いてほしい」と言っていた「アレ浦和」というチャントも本場・埼スタで初めて聞いて、ちょっと感動。

浦和のチャントが途切れた時、スタジアムの構造からか甲府のチャントがスタジアム中に響き渡る。こんなにチャントが響いた感覚は初めてだったので、応援に更に熱が入る。

試合は、浦和の興梠選手に2点先制されてしまったが、直後に甲府の小塚選手が貴重なアウェイゴールを挙げた。この試合はそのまま1-2で負けたが、トータルスコアでは3-2となり、甲府がノックアウトステージ進出を決めた。

 

◆◆◆

 

埼スタを去る時、私は「また来年」と小さく呟いた。甲府がJ1に昇格し、今度はリーグ戦でまたここに来たい。そう思ったからだ。

国内屈指のビッグクラブ、浦和レッズ。サポーターの多さなどから色々と話題になりがちなクラブだが、地方クラブのサポーターだからといって何も臆することはない。煽ってくるようなサポーターはいなかったし、何より自分が応援するクラブとの違いを感じるのもまた良いものだ。

機会があったら、ぜひアウェイ浦和戦に行ってみてほしい。

Writer:リセル

ヴァンフォーレ甲府とミサンガ作りと文章を書くことが好きな自由人。「Jサポライター部」、Jリーグのハンドメイド作品が集まるサイト「Jサポハンドメイド部」、両サイトの管理人をやっています。まだまだJサポ歴が浅いので、Jリーグのことをもっと知りたいです。